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健康診断の血液検査で分かる異常(結果の見方)

健康診断の血液検査で分かること

健康診断の血液検査で分かること

健康診断の血液検査では主に貧血、肝臓・腎臓の異常、高脂血症、糖尿病といった疾患の可能性を知ることができ、身体の健康状態や病気のリスクがわかります。当院では異常値があった場合に、再検査・精密検査の必要性を判断して、検査をご案内します。

コレステロール・中性脂肪 (トリグリセリド)

コレステロール・中性脂肪は血液中に含まれる脂質の1つです。
主な脂質には、LDLコレステロール(悪玉)、HDLコレステロール(善玉)、中性脂肪(TG)があります。
血液中のLDLコレステロールや中性脂肪が多い、あるいはHDLコレステロールが少ない状態を「脂質異常症」といいます。脂質異常症は、それだけではとくに症状が現れることはありませんが、気がつかないうちに血管が傷つけられ、静かに動脈硬化が進行し、脳梗塞や心筋梗塞につながるおそれがあります。しかし、軽度の「脂質異常症」は生活習慣の見直しなどで改善が可能で、早めの対処が大切です。

LDLコレステロールは日本人間ドック学会では60~119mg/dL、一般には70~139mg/dLが正常値とされています。またHDLコレステロールは40mg/dL以上、TGは150mg/dL以下が正常値です。
必要に応じて再検査をご案内します。

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血糖・HbA1c

血液中のブドウ糖は身体の大切なエネルギー源で、血糖値は血液中のブドウ糖の濃度です。食事の影響を受けるため、食前・食後で変動します。空腹時血糖は10時間以上食事をとらないで測定した血糖値です。空腹時血糖値が、126mg/dL以上になると、糖尿病の可能性があります。また空腹時血糖値が110~125mg/dLの人は「境界型」と呼ばれ、いわゆる糖尿病予備軍の状態である可能性があります。
HbA1cはブドウ糖とヘモグロビンが結合したもので、過去1~2か月の間、血糖がうまく調整されていたかどうかを知るのに役立ちます。HbA1cは5.5以下が正常です。
糖尿病の診断は、症状の有無、HbA1c、血糖値を総合的にみて診断していきます。

予備軍の時期に適切な食事や運動を心がけることで、糖尿病の症状や合併症を起こさずにコントロールすることが可能です。

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尿酸

尿酸は身体の細胞の中にあるプリン体が壊れてできるものです。いろいろな要因で体内に増えすぎることがあり、7.0mg/dLを超えると「高尿酸血症」と診断されます。アルコールや食事、腎臓の機能などの影響で尿酸値が高くなります。高尿酸血症は、痛風、腎障害、尿路結石、動脈硬化の原因となり、他の生活習慣病を併せもつことも多くあります。

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ビリルビン・AST(GOT)・ALT(GPT)・ALPが高い

肝臓は毒素を分解して排出したり、タンパク質や糖分などの成分を合成するなどの重要な役割を担っている臓器です。肝臓の機能が弱まっていると、ビリルビン・AST・ALT・γGTP・ALP・アルブミンといった数値に異常が現れます、こうしたことが起こるのは、アルコールやウイルス感染、コレステロールや薬などの影響が考えられるため、しっかり原因を見極めて治療する必要があります。肝臓は症状が現れにくい臓器ですが、当院では健康診断より詳しい血液検査や超音波検査などで原因を突き止め、それに合わせた適切な治療をおこなっています。

赤血球数・血色素量(Hb・ヘモグロビン)

赤血球は身体に酸素を運ぶ血球成分です。ヘモグロビンは赤血球に含まれる酸素などを運ぶ成分です。
赤血球数・Hbが少ない場合、貧血などが疑われます。一番多いのは鉄欠乏性貧血ですが、体内で出血が起こっているケースもあります。胃潰瘍・胃がん・大腸がんや、女性では子宮筋腫などが原因の場合もあります。体内に出血がある場合には早急な治療が必要になってきますので、上部・下部消化管内視鏡検査などで原因を調べることが大切です。
赤血球数・Hbが多い場合、多血症などが疑われます。当院では多血症に関する検査も行っていますのでご相談ください。

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クレアチニン(Cr)・尿素窒素(BUN)

体内の老廃物であるクレアチニンや尿素窒素は腎機能の指標になります。クレアチニンや尿素窒素は慢性腎臓病や慢性腎不全などで上昇します。また、糖尿病、高血圧、高脂血症などは腎機能の悪化する原因となります。